ある年の冬、俺はスノーボードをしていて、大怪我をしてしまった。
腰と片脚の付け根と右肩を怪我してしまい、とても帰れる状態でなかったため、スキー場近く(といっても遠いが)の市民病院での入院を余儀なくされた。
至って健康だった俺が初めての入院。
しかも寝たきりで動けない。
勝手がわからない俺にベテラン看護婦さんが小便、大便の仕方を教えてくれた。
そして恥ずかしいことに、その尿瓶の口にチ◯ポを差し込むのだが、怪我してない左手を使おうとしても腰と背中に激痛が走るため、結局看護婦さんに差し込んでもらわなくてはならないのだ。
説明してくれた看護婦さんが出てった後、なんだかおしっこするの恥ずかしいなあと思っていたが、人間不思議なものでそう思うとしたくなってしまうのだ。
しばらく躊躇していたが、やっぱどうにも我慢できない。
まあ、引き伸ばしてもいつかはしなければならない。
そんで意を決して(大げさだが)看護婦さんを呼ぶことにした。
そしたら、ドアを開けて入ってきたのは説明してくれたベテラン看護婦さんではなかった。
もっと若い看護婦さんだ。
しかも、どっかで見たことが・・・。
なんと大学時代の後輩の嫁さんじゃないか!
T「あれ?Kさん?」
どうして後輩の嫁がこんな田舎の病院にいるんだ・・・。
Tちゃんは後輩Sの嫁。
卒業後も、俺とSは職場が近かったのでよく会ってて、当時Sの彼女だったTちゃんともよく遊んでいた。
そして程なくして、SとTちゃんが結婚。
俺も結婚したが、その後も家族ぐるみで度々会っていた。
しかし、子供が生まれてしばらくしてSが「転職したい、田舎で林業がやりたい」とか言って、この病院のある田舎の市へ転職&引越しをしたのだった。
そして、彼らが引っ越してからは俺は彼らに一度も会っていなかった。