ここでは、国際的な医療規準を元に6か月以上、子どもに性的な興奮を抱くなどした人を「小児性愛障害」と診断しています。
相談支援専門員・看護師 小柴梓さん
「『簡単にやめます』とやめれるものじゃない。
だから治療の場がある。」
欲望を抑えるための心理療法を行うなど、この数年で100人近くの治療に当たってきました。
13歳未満の子どもに対する性犯罪の検挙数は、今、年間900件以上に上っています。
大石クリニック 大石雅之院長
「捕まらない人は、その(検挙者の)何倍もいる。
平均5倍から10倍。
(加害者は)どこにでもいる。
加害者を1人治療できれば、被害者がその何倍も減ってくる。」
3年前からこの病院に通っている43歳の男性です。
これまで小学生の男の子を数百回襲い、強制わいせつなどで4回逮捕されました。
治療中の男性(43)
「泣きやまなかったら、“こいつ首締めて殺してやろうかな”と考えた。
自分が悪魔になっていた。
性の悪魔に取りつかれて、やっていた。」
防犯カメラがない場所を事前に把握し、おもちゃやお菓子を使って言葉巧みに子どもを誘い込んでいたといいます。
「『知らないおじさんについていかない』と言うじゃないですか?」
https://www9.nhk.or.jp/nw9/digest/2018/08/0822.html
治療中の男性(43)
「言うけれど、たいがいの子はついて来る。
『ちょっと来て、気持ち悪いから背中さすって』『ジュース買ってあげる』と言えば来る子は来る。」
再犯率が高い性犯罪。
男性は治療を受ける中で、今度こそ、自分の欲望を制御しようと思うようになったと言います。
治療中の男性(43)
「“俺は治療中だ、やったらいけない”って呪文じゃないけど、心の中で繰り返して、衝動に駆られる時もある。
(犯行を犯したら)また逆戻りで、“死刑になって死ぬしかない”って、そのくらいの覚悟を持って生活しないと。」
一方、自分の問題点と正面から向き合おうとしない加害者もいます。
母親に連れられて1年前から通院し始めた45歳の男性です。
幼い女の子の後をつけまわし、家に押し入ったなどとして、これまでに4回逮捕されました。
治療中の男性(45)
「(女の子を探すのは)当時は日課みたいなものだった。
相手の後をつけていって、(子どもが)家に入るタイミングで押し込んで相手の家の中で服を脱がせたり、触ったりとか。」
出所後、生活保護で暮らすようになった男性。しかし、今も形を変え、子どもに接触を図っていると言います。
治療中の男性(45)
「いわゆる“ネットナンパ”というやつ。」
SNS上で年齢を偽り、小・中学生と頻繁に交流しているというのです。
治療中の男性(45)
「5人か6人だったと思う。
心理的にそばにいたりとか、自分に依存してもらう。」
病院側も、この男性の行動は把握しています。しかし、いくら説得しても行動を改善しようとしません。
https://www9.nhk.or.jp/nw9/digest/2018/08/0822.html
依存症やし防がれんのや