当時小学6年生の少女(12)を連れ去って性的暴行を加えたとして、わいせつ目的略取と強盗強制性交の罪に問われた無職・男性の被告(27)の裁判員裁判論告求刑公判が3日、仙台地裁で行われたことを『河北新報』が報じた。
少女を襲った残酷な事件に、ネット上では被告に対する非難の声が相次いでいる。
報道によれば、少女は東日本大震災の被災者で宮城県内陸部に避難しており、小学校卒業を機に古里に戻る予定だったという。
事件はことし3月16日の卒業式当時の夜に発生。レンタルビデオ店の駐車場で、少女が車内で1人で眠っていたところ、男は車ごと少女を人気のない農場へ連れ去って性的暴行を加え、下着を奪った。
母親は書面で「殺したいほど被告が憎い」「(卒業式当日は)家族の記念日になるはずだった。今も親を気遣い気丈に振る舞う娘の気持ちを思うと、涙が止まらない」と意見陳述しているという。
検察側は同種事案では重いとされる懲役12年を求刑。被告は被告人質問で「失恋のショックで衝動的にやった」と供述しており、弁護側も被告は深く反省していると情状酌量を求めている