ドイツを拠点に活動する中国人プログラマーが激しい怒りを買っている。女性が過去にポルノに出演していたかどうかを「特定する」ために、
顔認識テクノロジーを使ったとの疑惑だ。当の本人は非難されて以来、プログラムとデータをすべて削除したと発言しているが、 あまりにも身勝手な行動だ。だが、こうしたサービスは欧州のプライバシー関連法には違反しているものの、その他の地域では問題にならないだろう。
ソーシャルメディアに登録されている女性の顔写真と、「ポルノハブ(Pornhub:カナダの大手ポルノ動画サイト)」のようなサイトの画像と を照合する世界規模のシステムが実際に機能した、あるいは少なくとも存在したという証拠はいまのところない。
とはいえ、顔認識テクノロジーを使えばそれは実現可能であり、恐ろしい結果をもたらすだろう。
「人々に死に値する苦痛を与えるでしょう」。性的プライバシーの侵害を専門とする弁護士で、
近刊『 Nobody’s Victim: Fighting Psychos, Stalkers, Pervs, and Trolls(被害者にはならない:精神異常者、ストーカー、変質者、荒らしとの闘い)』
の著者であるキャリー・A・ゴールドバーグは話す。
「もっとも悪質な嫌がらせを受けた私の依頼人の中に、過去にポルノビデオへの出演経験がある人がいました。たいていは人生で一度だけで、
時には、だまされて気づかないうちに出演したケースもあります。ポルノに出演した経験のある女性を割り出し、
それをネット上に投稿して個人情報を晒すことを趣味とするインセル文化の存在こそが、彼女たちの人生を台無しにしているのです」。
https://www.technologyreview.jp/s/145001/the-guy-who-made-a-tool-to-track-women-in-porn-videos-is-sorry/