親から虐待を受けるなどして施設で暮らす子どもたちの間で、性暴力や性的な問題行動が
どれくらい起きているのか、厚生労働省が初めて調査した結果、去年3月までの1年間に
700件近くに上ったことが分かりました。
虐待や経済的な理由などで児童養護施設で暮らす子どもは、去年3月末の時点で、
2万5000人余りに上っていて、こうした子どもたちの間で性暴力や性的な問題行動が
相次いでいると指摘されています。
厚生労働省は、全国の児童養護施設などを対象に初めての実態調査をアンケート形式で行い、
ことし2月までに全体の73%に当たる763施設から回答を得ました。
それによりますと、子どもたちの間で起きた性暴力や、服を脱がしたりするなどの性的な
問題行動を施設側が把握したケースは、去年3月までの1年間に687件に上りました。
このうち8割近くが児童養護施設で起きていて、加害者や被害者など問題に関係した
子どもを年齢別に見ると、10歳未満が35.9%、10歳から13歳が29.9%、14歳から17歳が28.5%、
18歳以上が5.5%と幅広い年代で問題が起きていました。
一方、調査に回答した児童養護施設の3割が、こうした問題を防ぐための予防や対応の
マニュアルを持っていないことが分かり、厚生労働省は問題行動を分析したうえで、
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190426/k10011897721000.html 今年度中にマニュアルを作成することにしています。